【CLF-C02】料金モデルの比較を図解|リザーブドインスタンスとSavings Plansの違い・購入オプション早見表

料金モデルの比較 リザーブド Savings Plans CLF-C02 AWS資格の森 クラウドプラクティショナー(CLF)
無料CLF-C02 ドメイン4:料金・請求|AWSのコンピュート購入オプションと、混同しがちなリザーブドインスタンス vs Savings Plansを図と4択クイズでやさしく整理します。

AWS認定 クラウドプラクティショナー(CLF-C02)のドメイン4(12%)で必ず問われるのが料金モデルです。配点は小さめですが出題は安定して多く、とくにリザーブドインスタンス(RI)とSavings Plans(セービングスプラン)の違いは受験者がいちばん混同するポイント。この記事では、EC2などのコンピュートをどう買うと安くなるかを早見表で整理し、あわせてデータ転送料金ストレージの料金階層まで図解します。前提となる考え方は クラウドの経済学(固定費と変動費) も参照してください。全体像は CLF対策トップ へ。

AWSコンピュートの4つの購入オプション:オンデマンド(都度払い)・リザーブド(予約で割引)・Savings Plans(利用量を約束)・スポット(空き枠を格安)を並べた図
図:EC2などコンピュートの買い方は4通り。右にいくほど割引が大きい代わりに「約束」や「中断リスク」といった条件が付きます。

AWS料金の大原則:使った分だけ払う(従量課金)

AWSの基本は従量課金(Pay-as-you-go)。サーバーを何時間使ったか、ストレージに何GB置いたか、データをどれだけ送ったか——実際に使った分だけを後払いします。初期費用や長期契約は不要で、これが固定費から変動費への転換です。そのうえで、「長く使う」「まとめて約束する」ことで割引を受ける仕組みが用意されています。それがコンピュートの購入オプションです。

コンピュートの購入オプション早見表

EC2などのコンピュートには、次の購入オプションがあります。試験では「どの場面でどれを選ぶか」が問われます。まずは全体像を表で押さえましょう。

購入オプション 割引 向いている場面
オンデマンド
(都度払い)
なし(定価) 短期・使用量が読めない・開発検証。まず基準になる払い方
リザーブドインスタンス
(RI)
大(最大72%程度) 1年/3年ずっと使うと分かっている定常的なワークロード
Savings Plans 大(最大72%程度) 1年/3年の利用量は約束できるが、使うサービスや構成は変えたい
スポットインスタンス 最大(最大90%程度) 中断されても平気な処理(バッチ・検証・並列計算)
専用ホスト / 専用インスタンス
(Dedicated Hosts / Instances)
割高 物理サーバーを占有したい。ライセンス条件やコンプラ要件がある場合
キャパシティ予約
(Capacity Reservations)
割引なし(枠の確保) 特定AZで必要な台数を「確実に起動できる」よう確保したいとき

ポイント:割引が大きいほど「約束」や「中断リスク」が増えるのが基本の考え方です。オンデマンドを基準に、定常利用ならRI/Savings Plansで割引、止まってもよい処理はスポットで最安、と使い分けます。

リザーブドインスタンス vs Savings Plans(ここが最頻出)

どちらも「1年または3年の利用をコミット(約束)する代わりに、最大72%ほど割引される」点は同じです。試験で問われるのは「何を約束するか」の違いです。

リザーブドインスタンスは特定のインスタンスの種類を予約するのに対し、Savings Plansは金額(利用量)を約束し多くのサービスに柔軟に適用されることを示す比較図
図:RIは「インスタンスの種類」を予約する。Savings Plansは「1時間あたりの利用金額」を約束し、対象サービスに自動で割引が当たる。
  • リザーブドインスタンス(RI)「使うインスタンスの種類」を予約する仕組み。リージョンやインスタンスファミリーなどを指定してコミットします。同一ファミリー内でのサイズ変更などに対応する柔軟性もあり、変更可能なコンバーティブルRIと、割引が大きい代わりに固定的なスタンダードRIがあります。
  • Savings Plans「1時間あたり◯ドル使う」という利用金額を約束する仕組み。約束した金額までは割引価格が自動的に適用されます。とくにCompute Savings Plansは、EC2だけでなくFargate・Lambdaにも、リージョンやインスタンスファミリーをまたいで柔軟に効くのが強みです(より割引が大きいEC2 Instance Savings Plansもあります)。
比較 リザーブドインスタンス(RI) Savings Plans
約束するもの 使うインスタンスの種類(ファミリー等) 1時間あたりの利用金額
柔軟性 やや低い(種類に紐づく) 高い(構成を変えても割引が付いてくる)
対象 EC2、RDS など(サービス別のRI) EC2・Fargate・Lambda(Compute型は横断)
契約期間 / 割引 1年 or 3年 / 最大72%程度 1年 or 3年 / 最大72%程度
試験のツボ:組織(Organizations)での割引共有
AWS Organizationsの一括請求(consolidated billing)を使うと、あるアカウントで使い切れなかったRIやSavings Plansの割引が、組織内の別アカウントの一致する利用にも自動で適用されます。割引をグループ全体で無駄なく活かせる、という点が問われます。

スポットインスタンス:最大90%オフ、ただし中断あり

スポットインスタンスは、AWSの空いている(余剰)キャパシティを最大90%ほどの大幅割引で使える仕組みです。そのぶん、AWS側が容量を必要とすると中断(停止・回収)される可能性があります。したがって「途中で止まっても後でやり直せる処理」——バッチ処理、大量の並列計算、CI/CD、検証環境などに向きます。逆に、止まると困る本番のWebサーバーなどには不向きです。

データ転送料金:INは無料、OUTは課金

見落としがちですが試験でも問われるのがデータ転送料金です。原則はシンプルで、AWSに入ってくるデータ(IN/受信)は無料AWSからインターネットへ出ていくデータ(OUT/送信)は課金されます。

AWSクラウドに入るデータ転送INは無料、インターネットへ出るデータ転送OUTは料金がかかることを示す図
図:データは「入る(IN)」のは無料、「出る(OUT)」と課金。まず大枠でこう覚えます。
  • データ転送 IN(インターネット→AWS):原則無料
  • データ転送 OUT(AWS→インターネット)課金(毎月一定量の無料枠あり)
  • リージョン間の転送:課金(距離が離れるほど発生)
  • 同一リージョン内:同じAZ内のプライベートな通信は基本無料、AZをまたぐと少額の課金

覚え方:「入るのはタダ、出すとお金」。動画配信や大量ダウンロードのようにOUTが多いサービスは、この転送料金が効いてきます。

ストレージの料金階層:置き方で単価が変わる

ストレージも「どの階層に置くか」で単価が変わります。代表例のS3では、頻繁に使うデータは標準(Standard)、たまにしか使わないデータは低頻度アクセス(IA)、めったに出さない長期保管はGlacier系(アーカイブ)と、保管が安いほど取り出しに時間や費用がかかるのが基本です。ストレージの記事で扱ったライフサイクルポリシーで、古くなったデータを自動で安い階層へ移せば、コストを大きく下げられます。

確認クイズ

Q1. リザーブドインスタンス(RI)とSavings Plansの違いとして、最も適切なものはどれですか?

A. RIは割引がなく、Savings Plansだけが割引される
B. RIは「インスタンスの種類」を予約し、Savings Plansは「利用金額」を約束する
C. どちらも中断される前提の格安オプションである
D. RIは短期利用専用、Savings Plansは長期利用専用である

Q2. 夜間に動かすバッチ処理で、途中で中断されても最初からやり直せる。コストを最も抑えられる購入オプションは?

A. オンデマンドインスタンス
B. リザーブドインスタンス
C. スポットインスタンス
D. 専用ホスト(Dedicated Hosts)

Q3. AWSのデータ転送料金について正しいものはどれですか?

A. AWSへ入ってくる(IN)データに高い料金がかかる
B. AWSに入る(IN)のは原則無料、インターネットへ出る(OUT)と課金される
C. IN・OUTともに常に完全無料である
D. リージョン間の転送だけは必ず無料になる

Q4. AWS Organizationsの一括請求を使っている。あるアカウントで買ったリザーブドインスタンスの割引が使い切れなかった場合、どうなりますか?

A. 割引は必ずそのアカウント内でしか使えず、余りは捨てられる
B. 組織内の別アカウントの一致する利用に、割引が自動で適用され得る
C. 使い切れなかった分は現金で返金される
D. すべてのアカウントの料金が一律で無料になる

よくある質問(FAQ)

Q. 結局、リザーブドインスタンスとSavings Plansはどちらを選べばいい?

A. 使うインスタンスの構成をこの先ずっと変えないなら、割引の大きいRI(スタンダードRI)が有利です。一方、使うサービスや構成を柔軟に変えたいなら、EC2・Fargate・Lambdaまで横断して割引が効くCompute Savings Plansが便利です。近年は柔軟性からSavings Plansが選ばれる場面が増えています。

Q. スポットインスタンスは本番環境で使ってはいけない?

A. 「使ってはいけない」ではなく中断されても困らない用途に限るのが原則です。バッチ処理や並列計算には最適ですが、止まると困る本番Webサーバーには不向きです。オンデマンドやRI/Savings Plansと組み合わせて使うのが定石です。

Q. データ転送料金を抑えるコツは?

A. 課金されるのは主にOUT(AWSから外部への送信)です。同一リージョン内で処理を完結させる、CloudFrontなどのキャッシュで同じデータの再送信を減らす、といった工夫でOUTを減らすとコストを抑えられます。詳しい料金はPricing Calculatorで事前見積もりできます。

まとめ

  • AWSは従量課金が基本。長期利用やコミットで割引される
  • コンピュートの買い方はオンデマンド/リザーブド/Savings Plans/スポット+専用系。割引が大きいほど「約束」や「中断リスク」が付く
  • RI=「種類」を予約Savings Plans=「利用金額」を約束(柔軟)。ここが最頻出
  • データ転送はIN無料・OUT課金。ストレージは階層で単価が変わる(安い階層ほど取り出しに時間/費用)
🎯 次のステップ

※本記事はAWS公式試験ガイド(CLF-C02)および各サービスの公開ドキュメントに基づき、エンジニアKが作成しています。料金・仕様は更新されることがあるため、最新は必ずAWS公式でご確認ください。本サイトはAmazon Web Services, Inc.の公式サイトではありません。AWSは同社の商標です。

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