AWS認定 クラウドプラクティショナー(CLF-C02)で配点最大のドメイン3(34%)。その入り口が「AWSをどうやって操作するか(デプロイ)」と「オンプレミスとAWSをどうつなぐか(接続)」です。中でも試験で繰り返し問われるのがDirect Connect と Site-to-Site VPN の違いという混同ペア。この記事では、初めての方でも図でイメージできるように、アクセス方法・デプロイモデル・接続オプションをまとめて解説します。全体像は CLF対策トップ、範囲確認は シラバスマップ へ。

AWSを操作する3つの方法(コンソール/CLI・SDK/IaC)
AWSのリソース(サーバーやストレージなど)を作ったり操作したりする方法は、大きく3つあります。どれも裏では同じAWSのAPIを呼んでいますが、「人が使うのか・プログラムが使うのか」で使い分けます。
| 方法 | 操作の仕方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| マネジメントコンソール | Webブラウザの画面でクリック操作 | 初めて触るとき・少数の作業・様子を見ながら |
| CLI・SDK | コマンド(CLI)やプログラム(SDK)から操作 | 自動化・スクリプト・アプリからの制御 |
| IaC(CloudFormation) | 構成をテンプレート(コード)に書いて一括構築 | 同じ環境を何度も・正確に・繰り返し作る |
用語メモ:API=AWSを操作するための窓口、CLI=コマンドで操作する道具、SDK=プログラム(Python等)から操作するための部品、IaC=Infrastructure as Code(インフラをコードで管理する考え方)。AWSのIaCサービスがCloudFormationです。
「一回限り」か「繰り返す」か——プログラマティックアクセスとIaCの選び方
操作方法を選ぶコツは、その作業が一回限りか・繰り返すかで考えることです。
- 一回だけ・お試しで触る → マネジメントコンソール(画面で確認しながら)が手軽
- 決まった操作を自動でやりたい → CLI・SDK(プログラマティックアクセス=プログラムからの操作)でスクリプト化
- 同じ構成を何度も正確に作りたい → IaC(CloudFormation)でテンプレート化し、ボタン一つで再現
手作業(コンソール)は手軽ですが、数が増えるとミスや作業漏れが起きがち。CloudFormationのようなIaCなら、構成がコードとして残るので、同じ環境を何度でも・誰がやっても同じ結果で作れます。この「自動化でミスと手間を減らす」考え方は クラウドの経済学 でもコスト削減の柱として登場します。
デプロイモデル:クラウド/ハイブリッド/オンプレミス
次は「システムをどこに置くか」というデプロイモデルの話。大きく3つに分かれます。

| モデル | 置き場所 | 代表的な場面 |
|---|---|---|
| クラウド | すべてAWS上に構築 | 新規サービス・クラウドネイティブな開発 |
| ハイブリッド | 自社設備(オンプレ)とAWSを併用・接続 | 既存システムを残しつつ一部をクラウド化 |
| オンプレミス | すべて自社のデータセンターに設置 | 法規制やレイテンシで手元に置きたい場合 |
試験では「ハイブリッド=オンプレとクラウドの併用(両者をつなぐ)」という定義がよく問われます。この“つなぐ”ときに登場するのが、次に見る接続オプションです。
オンプレとAWSをつなぐ3つの接続方法
ハイブリッド構成では、自社データセンターとAWSを安全につなぐ必要があります。接続の選択肢は主に3つです。
- パブリックインターネット:ふつうのインターネット経由。手軽だが、通信は公衆網を通る(別途暗号化などの対策が前提)
- Site-to-Site VPN:インターネット上に暗号化されたトンネルを張って安全につなぐ。すぐ・安く始められる
- Direct Connect:AWSまで専用線で物理的に直結する。インターネットを通らず、安定・高速・低遅延
【本命】Direct Connect と Site-to-Site VPN の違い
試験で最も混同されるのがこのペアです。ひとことで言うと——VPN=インターネット経由の暗号トンネル/Direct Connect=インターネットを通らない専用線。図で見ると違いは一目瞭然です。

| 観点 | Site-to-Site VPN | Direct Connect |
|---|---|---|
| 通る道 | インターネット経由(暗号トンネル) | 専用線でAWSに直結(インターネットを通らない) |
| 導入の速さ | 速い(すぐ始められる) | 遅い(物理回線の手配に時間) |
| コスト | 安い(初期費用が小さい) | 高め(専用線のコスト) |
| 速度・安定性 | インターネット次第で変動 | 安定・高速・低遅延 |
| 向いている場面 | 今すぐ安全につなぎたい・コスト重視 | 大容量・安定した通信が欲しい(基幹連携等) |
「安く・すぐ」ならVPN、「速く・安定」ならDirect Connect。さらに、両者を組み合わせて普段はDirect Connect・万一のときVPNでバックアップという冗長構成も定番です。接続の話は ネットワーク(VPC) の記事ともつながります。
確認クイズ
Q1. 自社データセンターとAWSを、インターネットを経由せずに専用線で直結したい。適切なサービスは?
Q2. 同じ構成の環境を何度も正確に・繰り返し作りたい。最も適した方法は?
Q3. 自社データセンターとAWSを併用し、両者を接続して使う構成を何と呼ぶ?
Q4. 今すぐ・低コストで自社拠点とAWSを安全につなぎたい。まず検討すべき接続方法は?
よくある質問(FAQ)
Q. Direct ConnectとVPNの一番の違いは?
A. 通る道が違います。VPNはインターネット経由の暗号トンネルで、すぐ・安く始められる代わりに速度はネット環境に左右されます。Direct Connectはインターネットを通らない専用線で、安定・高速・低遅延な代わりに手配に時間と費用がかかります。
Q. コンソールとCLI・SDKはどう使い分ける?
A. 一回限り・お試しなら画面のマネジメントコンソール、自動化やアプリからの操作ならCLI・SDKが向きます。どちらも裏では同じAWSのAPIを呼んでいます。繰り返し同じ環境を作るならIaC(CloudFormation)が最適です。
Q. IaC(CloudFormation)を使うメリットは?
A. 構成がコードとして残るので、同じ環境を何度でも・誰がやっても同じ結果で作れます。手作業のミスや作業漏れを防ぎ、変更履歴も管理しやすくなります。反復処理・大規模な構築ほど効果が大きくなります。
まとめ
- AWSの操作はコンソール(画面)/CLI・SDK(コマンド)/IaC=CloudFormation(コード)の3つ。裏は同じAPI
- 選び方は「一回限りならコンソール、反復ならIaC」が基本
- デプロイモデルはクラウド/ハイブリッド/オンプレミス。ハイブリッド=オンプレとクラウドの併用
- 接続はVPN=インターネット経由の暗号トンネル(安く・すぐ)、Direct Connect=専用線で直結(速く・安定)
- ➡ 関連:ネットワーク(VPC)(サブネット・ゲートウェイ・接続の全体像)
- ➡ 関連:クラウドの経済学(CloudFormationによる自動化とコスト削減)
- ➡ 関連:クラウド移行とCAF(オンプレからの移行と7R)
- ➡ 出題範囲の地図:CLF-C02シラバスマップ
- ➡ CLF対策トップに戻る
※本記事はAWS公式試験ガイド(CLF-C02)および各サービスの公開ドキュメントに基づき、エンジニアKが作成しています。サービス仕様は更新されることがあるため、最新は必ずAWS公式でご確認ください。本サイトはAmazon Web Services, Inc.の公式サイトではありません。AWSは同社の商標です。



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